【現役精神科ナースが語る】実例付き!精神科ナースになるのが怖いわけ

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精神科って暗くて怖いイメージがあるけど実際どうなんだにゃ?

「精神科の病院」

と聞くと最初は、

暗い、怖い、陰湿、病む、レベルが低い

と感じる人が多いと思います。

でもどれも間違いだと思います。

私が働いているのは閉鎖病棟だけど普通の病院のように明るい。むしろ光が差し込んでて暖かいくらい。入院してる方達どうしでコミュニケーションもあってガヤガヤしてるし、状態が落ち着いてない人は身体拘束が入ってるので概ね病棟自体落ち着いています

想像って怖いですね。

もともと精神科に興味があった私は感じませんでしたが

精神科ナースを目指す人が躊躇うであろう不安なことを考えてみました。

実際私が体験したことを踏まえて紹介したいと思います。

この記事は

  • これから精神科ナースになろうとしてる人
  • 精神科ナースになるのを躊躇ってる人
  • 一般科じゃ経験できないことを経験したいと思ってる人

の参考になると思います。

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目次

精神科ナースになるのが怖いわけ

暴言・暴力を振るわれるんじゃないかという不安

暴力はんたーい!!

まず思うのはこれじゃないかと思います。

正直あります

私はありませんが同僚が受けたことがありました。

詳しくは後述したいと思いますね。

しかしこれは防げます

暴力だって突発的に起こることはありません。

必ず兆候があって起こりますし、それをする側にも原因があります。

それを見極める観察力とアセスメントができれば怖くないんです。

自殺を見てしまうんじゃないかという不安

これは実際に働いてみないと想像もできないことだと思います。

先輩に聞くと、多くはないけど経験した人はいます。

実際私も見ました。

急変対応は苦手ではなかったのですが、それを見つけた時は文字通り腰を抜かしました、早くその場から逃げたい気持ちと動かない体にびっくりして何もできなかったのを覚えています。

2ヶ月連続で月1で起こったことがありました。

それから病棟全体で

死にたい気持ち(希死念慮)

実際死のうとしたか(自殺企図)

には気をつけようと対策が練られ、その後は見られなくなりました。

自分も精神を病むんじゃないかという不安

色々な方の話しを聞いてるとこっちまで引っ張られることはあります。
うつうつした気持ちは聞いてて疲れますし、異様にテンションが高い話も聞いてて大変です。

精神科に来たばかりは色んな人の色んな話を聞いて心が疲れてました。

こんなに1日で気持ちが揺れ動いたら心がいくつあっても足りんわっ!!

慣れてくると一歩引いて話しが聞けるので

「こんなこともあるんだなー」

と面白く感じるようになりました。

気持ちが疲れてる時ってだれでも話聞いて欲しいですもんね。

患者さんもそれと同じだと思います。

実際にあった忘れられない事例

入職して2年が経とうとしていますが中々に濃い2年間でした。

今でも忘れられない事例を紹介します。

縊首(いしゅ)

夜が明けた朝方8時、いつもなら自分でご飯をとりに来るはずなのに中々来ない。

「まだ寝てるのかな?声かけてくるか」

そう思った私は声をかけにその人の部屋へ。

いない。

「この時間にいないの珍しいな、トイレかな」

所在の確認も含めてトイレまで声をかけに行く私。

鍵がかかっている。

「良かった、ここにいたんだ」

ドア越しに声をかけるが返事がない。

「他はどこにもいなかったらここに間違いないよな、中で何かあって倒れてても嫌だから開けて確かめるか」

そう思い解錠。

いきなり開けるのは悪いからゆっくり扉を開けて声をかける。

返事がない。

少しの隙間から見えるトイレの中は真っ暗。

人が一定時間動かないと自動で電気が消える仕組みになっている。

「大丈夫ですか?!」

そう言いながらドアを大きく開けてみた。そしたら・・・

何か大きい塊がぶらさがってる

「人だ」

時間が経ってるのか、ぶら下がる首は伸び、顔を髪が覆い表情は見えない、両腕、両足は脱力して伸び切っていて片足が便器の中に入っている。

自分が何をみたのか理解ができない。

でも見ていられないからドアを閉めそして固まる。

どう対応していいかわからず立ちすくむ。

「人を呼ばなきゃ」

ピッチを持ってるのに番号が飛んで声も出ない。

「応援呼ばなきゃ」

発する声は言葉にならない。

ようやく最初に動いた足でその場を離れる。

幸い先輩が近くにいて、声をかけるが自分でも何を言ってるのかわからない。

先輩は私をみてただ事じゃないと思ってくれたのか一緒に確認に行ってくれ、そこからCPR。

精神科に勤めてて当たらない人は本当に当たらないみたいです。それだけ珍しいことみたいなので皆んなが経験することではないと思います。

馬乗りで殴られる(妄想状態)

これは私ではなく、同期の話しです。

いつも看護師や他の患者さんのことを舐め回すように睨んでいた。

その日夜になっても寝ずに同じような様子だったそう。

皆んなが就寝してそろそろ日も変わりそうな深夜帯

部屋から出てきたその人はホールの除湿器を投げて破壊。

大きな物音がしたため確認する為その場へ向かう。

興奮する患者。

安易に近づけない為、他の病棟から応援を呼び自室に戻ってもらうことに。

しかしその間・・・

看護師が1人になった瞬間に殴りかかってくる。

一発ではなくその後も引きずりながら馬乗りになる。

応援が到着し何人かで取り押さえ注射・身体拘束しその場を逃れる。

その後その人に話を聞くと

「朝鮮人に似ていた」「毒を盛られてやられる前にやった」などまとまりない。

色んな薬剤療法がなされその後は暴力なく経過するがそんなことがあった為身体拘束が外れるまで長い時間がかかった。

思い出すだけで胸が苦しいです。。
このように、実際暴力を受けてしまうこともあるんですね。
それでも、興奮状態にある人とは、変に距離を詰めない、一対一にならない、表情口調態度に気をつけるなど気をつければこれ程大きな暴力には繋がらなかったのかな。。

大事な人が亡くなりうつになる

新型コロナウイルスにより家族を失った方。

お話しを聞いたら壮絶でした。

大事な人が亡くなったら誰だって悲しみますよね。

「それでうつになるなんて」って心無い言葉言う人はいないと思います。

精神科ってそんな人も入院してくるんです。

そう思うと少し身近に感じますよね?

私だけか?笑

まとめ

精神科ナースになりたいけど、なった後が不安…そんな不安はこれらじゃないかと思いました。

  • 暴言・暴力を振るわれるんじゃないかという不安
  • 自殺を見てしまうのではないかという不安
  • 自分も精神を病むんじゃないかという不安

他にも不安なことがあったら教えてください!

皆んなで精神科を盛り上げていきましょう!!!

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ひされな
看護師
看護師夫婦と猫2匹のほのぼのブログ
2023.2〜夫婦揃って故郷である石垣島に移住し、島の看護師として奮闘中
仕事だけでなく遊びも全力で楽しみたいアラサー夫婦と猫のなんでもない日常を石垣島の絶景たちを踏まえて投稿しています
島での生活に興味のある人、リゾート地で短期で仕事をしたい、リフレッシュしたい人などの目に止まれば嬉しいです!よろしくお願いします

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